No. 15 
「私選キリマンジャロ観光スポット・ベスト5」

2002年7月14日号
日曜日は何をしているかというと、車でうろうろすることが多い。これを8年もやっていると、時には「犬も歩けば棒に当る」で(やってみると思わぬ幸いに会うの例えです。物事を行なう者は、時には禍いにあう。という本来の意味ではありません、念のため。)ガイドブックにも載っていないような、素晴らしい場所を発見!することがある。と言うわけで今週は、政府やタンザニア人が経営する場所にスポットをあてた「私選キリマンジャロベスト5」です。

通好みのアルーシャ国立公園
自然動物公園なのに、動物があまり見られない希有な場所。だから時々出くわすキリンに狂喜、はるか彼方に見え隠れするイボイノシシのしっぼに乱舞できる。ここでお薦めなのは動物ではなくクレーター(火口)、メルー山、湖の自然。4WDでメルー山の第1ハット(3800m)近くまで行った時の幻想的な風景と静寂が忘れられない。クレーターを見下ろしながら優雅に啜る、キリマンジャロコーヒーの味は絶品。自然の中で一日中ぼーっとできる、動物なんかいなくても「ゆっくりを楽しめる」、まさにサファリ通好みの場所。

キリマンジャロが一望できる旅館「鶴の屋」と「キレマキャロ・マウンテンロッジ」
「クレーンホテル」こと「鶴の屋旅館:私たちがつけた愛称」は、設備は中級クラスだが、屋上からの眺めはモシ市内随一。キリマンジャロ山の全貌をバックに撮影できる、絶好の写真スポット。でも曇っていると、ただのビルの屋上。ここよりさらに3倍ズームアップしたキリマンジャロを見るには、モシ郊外にある「キレマキャロ」がお薦め。ここのホテルの母屋には、昔ドイツ人のコーヒー農園主が住んでいた。昔の雰囲気を残した暖炉や隠し部屋がある。
家の敷地にあるンドロの滝(写真)
ある日、(き)さんの同僚であるンドロ氏から、「私の実家に滝があるので見に行きましょう」と誘われた。滝では景勝地の多い日本である、ちょぼちょぼの滝じゃあ驚きませんよ、と言いながら連れて行かれたンドロ滝には、驚いた。高さが相当ある(100mくらい、たぶん)。水量もすごい。こんな滝がンドロ氏のお父さんちの庭先を降りるとあるのだ。ンドロ氏の弟が入場料を取り観光地にしていたが、まだ知るひとぞ知る存在。キリマンジャロ山中にはこんな滝がたくさんあるという話だ。

キリマンジャロ山麓一周
ある日の午後。「この道をずっと行ったら、どこに行くんだろう」という(き)さんの一言で、キリマンジャロ一周の旅は始まった。行けども行けども、でこぼこ道は続く。村人に行く先を聞けば、全て違う答え。ひょっとしたらケニアへ国境越えしちゃうかもしれないという危惧(もちろんパスポートは不携帯)。山間部に住む寒そうなマサイ族の人々、北側に広がる大森林地帯、農園が広がる大穀倉地帯の西キリマンジャロ、そして刻々と姿を変えるキリマンジャロ、約7時間でキリマンジャロ山を時計と反対方向に回る旅を終えた。

幻のチャラ湖
キリマンジャロ山の北から北東側は、かなり乾いた地域でちょっと殺伐としている。その荒涼とした大地のまん中に忽然と姿をあらわす、流れ込む川も、流れ出る川も持たない、とても不思議な湖。地下を流れるキリマンジャロの豊かな伏流の一部が陥没して地上に姿をあらわしているらしい。直径1キロ、縁から水面までの高さが100m(数字は目測でいいかげん、引用不可)。趣はかなり違うが、その神秘性は摩周湖に優るとも劣らない(と思う)。どうしてこんな湖が観光ルートにのらないの?と不思議だ。ロッジ風ホテルが一軒建設途上だが、8年前からあまり進んでいない(!)。湖の真中はケニアとの国境になっている。ケニア側には立派なホテルがあり、観光客がたくさんいるのが見える。頑張れタンザニア!と言いたいけれど、こんな素敵で素朴な場所を、誰にも教えずそっとしておきたいという気持ちも、またある。(く)

週刊 キリマンジャロの日曜日
Copyright 2002 The Shiratoris

ンドロ滝(Ndoro Water Fall)訪れた観光客はまだ十数人。飲み水としても使える天然キリマンジャロウォーター。高すぎて全景が入らなかった。きれいな蝶もいた。滝の前でしばしたたずむンドロ氏と(く)さん。