キリマンジャロの日曜日
No. 7 「食べて考える」
2002年4月28日

(魚は結構いけます)
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「タンザニアの人は、どんなものを食べますか」とよく聞かれる。写真はモシの食堂で注文したビジネスランチのような一品で、普通食とは少し違うが、ある程度こちらの人がどんなものを食べているか分かってもらえると思う。だが注意深い人からは、さらに予想もしなかったような質問を受けることがある。
なぜライスの山は二つあるのか。タンザニアで魚が獲れるのか、獲れるとしたら海か、川か。スープのようなものはスープなのか、魚にかけるソースなのか。ナイフはあるがフォークがないのは単に忘れただけなのか、それとも深い意味があるのか。どれも奥深い疑問だ。私なりに一考してみた。
まず魚は「ビクトリア湖」で獲れた淡水魚を、からりと揚げている。スープはライスや魚にかける、あるいはウガリ(トウモロコシ粉の団子)をスープにつけて食べる「かける・つける方式」である。スープとして単独で飲んでいる人を見かけたことがないから、どちらかというとソースだろう。なぜライスの山が二つなのか。普通一日2食のタンザニア人の食事は、「一回分の主食の量」が多い。ウガリなら皿から大きくはみ出すくらいが平均的な量である。ライスふた山は、量の多さを強調する、食堂の「ビジネス戦略」であろう。
なぜフォークがないのかという疑問もまた興味深い。タンザニアの伝統的な食事では右手を使う。箸を使う私がいつも思うのは、多目的に使えない西洋食器は無駄が多いということである。タンザニアの人も同じように考えたのに違いない、フォークがなくてもスプーンで「事足りる」と。同じようにナイフがなくてもスプーンで用を足すことができ、3本が揃っているというのはめったにない。
このように、一回の食事だけでもこれほど奥の深い考察が可能である。文化人類学者はさぞかし研究対象の絞り込みに苦労することだろう・・・と余計な心配をしてしまう。(く)
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